大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和29(あ)3610 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人五井節蔵の上告趣意第一点について。

論旨は違憲をいうがその実質は単なる訴訟法違反の主張に過ぎないから適法の上

告理由とならない。(第一審の第一回公判調書中に検察官の意見陳述として、「相

当法条を適用し」云々の記載あることは所論のとおりであるが、これを目して違法

となし得ないことは当裁判所の判例二昭和二九年(あ)一〇七号同年六月二四日第

一小法廷決定並びに同決定引用の昭和二三年(れ)一〇六一号同年一二月一六日第

一小法廷判決=に照らして明らかである。)

同第二点について。

第一審判決は事実を認定する証拠として、被告人の第一審公判廷における供述及

び被告人の検察官に対する供述調書、司法警察員に対する第一、二回供述調書の他

に、Aの被害届等を補強証拠として挙げているのであるから、所論のように自白を

自白の補強証拠としたものでないこと明らかである。またその他にも右被告人の検

察官に対する供述調書及び司法警察員に対する供述調書を証拠となし得ない理由は

認められない。(記録によれば被告人はこれらを証拠とすることに同意している)

そうだとすれば原判決が憲法三一条に違反すると主張する論旨はその前提を失い、

採用することができない。

同第三点について。

論旨は違憲に名を藉る量刑不当の主張に過ぎないから採用できない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三一年一二月二五日

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最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 島 保

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 垂 水 克 己

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